コンテンツSEOのキーワード選定は、①顧客の悩みと仕事の場面を書き出す、②それを顧客が実際に使う検索の言葉に置き換える、③検索の意図ごとにまとめる、④1 つの意図に 1 本の記事を当てて優先順位を付ける、の順に進めます。検索の数が多い言葉を道具で探すことから始めると、自社の商品やサービスと関係の薄い記事ばかりが増え、読まれても問い合わせにつながりません。キーワードは、自社の顧客を知っていることから出発して選ぶのが近道です。
キーワード選定の手順
1. 顧客の悩みと仕事の場面を書き出す
営業や問い合わせの窓口で、顧客からよく聞かれる質問、商談の前に顧客が困っていたこと、導入を決める前に比べていたことを書き出します。営業の担当者や窓口の担当者に聞くと、社内の人が思っている以上に具体的な悩みが出てきます。
2. 検索の言葉に置き換える
書き出した悩みを、顧客が検索窓に打ち込む言葉に置き換えます。顧客は社内の専門用語ではなく、自分の言葉で検索します。例えば、社内で「業務の標準化」と呼んでいることを、顧客は「マニュアル 作り方」と検索しているかもしれません。検索窓に言葉を入れたときに出る候補や、検索結果の下に出る関連する検索も、顧客の言葉を知る手がかりになります。
3. 検索の意図ごとにまとめる
集めた言葉を、検索した人が何を知りたいか(検索の意図)でまとめます。意図は大きく、言葉の意味を知りたい、やり方を知りたい、比べて選びたい、の 3 つに分けると整理しやすくなります。言い方が違っても、同じ答えを求めている言葉は 1 つにまとめます。
| 意図 | 言葉の例 | 記事の形 |
|---|---|---|
| 意味を知りたい | 「〇〇 とは」「〇〇 意味」 | 定義、仕組み、よくある誤解 |
| やり方を知りたい | 「〇〇 やり方」「〇〇 書き方」「〇〇 テンプレート」 | 手順、見本、例文 |
| 比べて選びたい | 「〇〇 比較」「〇〇 違い」「〇〇 選び方」 | 比較の表、選ぶ基準 |
4. 優先順位を付ける
まとめた意図ごとに、自社の商品やサービスとの近さ、上位に出ている記事の強さ、自社が書ける中身があるか、の 3 つで優先順位を付けます。最初に書くのは、自社の商品やサービスに近く、自社だからこそ具体的に書ける意図です。
使える無料の道具
| 道具 | 分かること |
|---|---|
| 検索窓の候補・関連する検索 | 顧客が一緒に調べている言葉 |
| Google 広告のキーワードプランナー | 言葉ごとの検索の数のおおよその目安(Google 広告のアカウントが必要) |
| Google Search Console | 自社のサイトがどんな言葉で検索結果に表示され、何回クリックされたか |
Search Console の検索パフォーマンスのレポートでは、サイトが表示された検索の言葉、表示の回数、クリックの数、平均の掲載順位を確かめられます(Search Console ヘルプ「検索パフォーマンス レポート(検索結果)」)。記事を書き始めた後は、この道具で、狙った言葉で表示されているか、狙っていなかった言葉で表示されていないかを確かめ、次に書く記事を決める材料にします。
記事の計画表を作る
選んだキーワードは、表にまとめて管理します。
| 意図 | 主な言葉 | 想定する読者 | 記事の題 | 優先 | 状態 |
|---|---|---|---|---|---|
| やり方を知りたい | 議事録 書き方 | 議事録を任された若手 | 議事録の書き方とテンプレート | 高 | 公開済み |
| 意味を知りたい | 目標管理制度 とは | 人事の担当者 | 目標管理制度とは | 中 | 執筆中 |
1 つの意図に 1 本の記事を当てることを守ると、自社の記事どうしが同じ言葉で競い合うことを防げます。新しい記事を書く前に、この表を見て、同じ意図の記事がすでに無いかを確かめます。
記事を書くときに気をつけること
Google は、検索で上位に表示するために作った記事ではなく、読む人の役に立つことを第一に作られた記事を評価する考え方を示しています(Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」)。キーワードを本文に何度も入れることより、検索した人の問いに、最初にはっきり答え、そのうえで判断に必要な材料を具体的に示すことを優先します。自社が実際に経験したことや、顧客からよく受ける質問への答えは、ほかのサイトには書けない中身になります。
よくある失敗
検索の数だけで選ぶ
検索の数が多い言葉は魅力的に見えますが、自社の顧客と関係が薄ければ、読まれても問い合わせにつながりません。顧客の悩みから出発し、検索の数は優先順位を付ける材料の 1 つとして使います。
同じ意図の記事を何本も書く
言い方が少し違うだけの言葉ごとに記事を書くと、自社の記事どうしが検索結果で競い合い、どれも上位に出にくくなります。計画表で意図を確かめてから書きます。
書いた後に確かめない
記事を公開した後、狙った言葉で表示されているかを確かめないと、どの記事を直せばよいかが分かりません。公開から数か月たったら、Search Console で記事ごとの表示とクリックを確かめ、書き足しや題の見直しを行います。記事に費用と時間をかける価値があるかの判断は、コンテンツSEOのROI判断基準で扱っています。検索からの集客を、問い合わせや売上の数字とつなげて測る方法は、マーケティングKPIの決め方で説明しています。広告に頼らない集客の方法全体の選び方は、広告費をかけないWeb集客が参考になります。
出典
- Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」 https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content?hl=ja
- Google 検索セントラル「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」 https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/seo-starter-guide?hl=ja
- Search Console ヘルプ「検索パフォーマンス レポート(検索結果): 概要と基本設定」 https://support.google.com/webmasters/answer/7576553?hl=ja




